- 運動会で子どもの写真がいつもブレてしまい、うまく撮れない
- どのカメラを選び、どのような設定にすれば良いのかわからない
- 子どもの一生懸命な表情のベストショットを逃したくない
子どもの運動会で、たくさんの思い出を写真に残したいと考えていませんか?しかしいざ撮影となると、子どものベストショットを写真に収めることは簡単ではありません。
この記事では運動会の写真撮影に必要な機材選びから、ブレずに撮るためのカメラ設定、競技別の撮影テクニックを解説します。記事を読めば、カメラ初心者でも子どもの生き生きとした表情や感動の瞬間を写真に残すテクニックを習得できます。運動会で成長した子どもの姿を写真に撮り、大切な思い出を形に残しましょう。
運動会の写真撮影に必要な機材と選び方

運動会で最高の写真を撮るためには適切な機材が必要です。運動会当日の写真撮影に必要な機材と選び方を、以下に紹介します。
- カメラ本体
- レンズ
- バッテリー
- メモリーカード
カメラ本体
運動会の写真撮影には持ち運びやすいミラーレス一眼カメラや、レンズ交換が不要な高倍率ズームコンデジがおすすめです。初心者でも簡単に扱えるカメラの機能を、以下の表にまとめました。
| 機能 | 効果・メリット |
| AF性能 | 追従AF・瞳AFで走り回る子どもにピントを合わせ、ピンボケを軽減 |
| 手ブレ補正機能 | 遠くからのズーム撮影でブレを抑えてくっきりとした写真を撮影 |
| 連写性能 | 1秒間10枚以上の高速連写で決定的瞬間を逃さず撮影 |
| モニターの角度 | バリアングル(※1)・チルト機能(※2)で人混みの中でも高い位置から楽に撮影 |
| スマホ連携機能 | 写真をWi-Fi・Bluetoothですぐに家族と共有可能 |
| 動画自動編集機能 | 撮影した動画からハイライトシーンを自動選択してBGM付きの思い出ムービーを作成 |
AF性能は写真のでき栄えを大きく左右するため、最優先で確認してください。
» 子育て世代におすすめのカメラの種類と選び方を詳しく解説
※1 バリアングル機能とは、液晶画面を左右上下に動かせる機能のことです。
※2 チルト機能とは、液晶画面を上下に角度調整できる機能のことです。
レンズ

運動会で遠くの子どもの写真を撮るには望遠ズームレンズが便利です。70-300mm程度のレンズが1本あれば、運動会のさまざまな競技に対応できます。レンズ交換の手間を省きたい場合は高倍率ズームレンズもおすすめです。
望遠撮影は手ブレしやすいため、手ブレ補正機能付きのレンズを選ぶと運動会の写真撮影で失敗しにくくなります。AFが速いレンズであれば、徒競走でも素早くピントを合わせられます。
運動会の写真の背景をきれいにぼかしたい場合は、F1.4やF1.8といったF値の小さいレンズを選びましょう。ただしF値の小さいレンズは高価で重くなるため、予算を考慮して選んでください。
バッテリー
運動会の写真撮影には予備バッテリーが欠かせません。運動会で写真だけでなく動画も撮影する場合、バッテリーは思った以上に早く消耗します。最低でも1〜2個の予備バッテリーがあると安心です。運動会の前日にはすべてのバッテリーのフル充電を忘れないでください。
運動会中はこまめにカメラの電源を切り、モニターの輝度を下げるとバッテリーが長持ちします。予備バッテリーは動作が安定している純正品を選びましょう。
メモリーカード
シャッターチャンスが多い運動会では連写や動画撮影をするとすぐにデータがいっぱいになります。最低でも64GB、できれば128GB以上のメモリーカードがおすすめです。
メモリーカードへの書き込み速度も確認しましょう。メモリーカードに「U3」や「V30」と書かれたものが、運動会の写真撮影におすすめです。万が一の容量不足や故障に備え、予備のメモリーカードを1枚用意しておくと運動会当日も安心して写真撮影ができます。
運動会の写真撮影の準備

運動会で子どものベストな瞬間を写真に残すために、しっかりと事前準備をしましょう。運動会当日に焦らず対応できるよう、以下の3つのポイントを解説します。
- プログラムを事前に確認する
- 撮影したい競技やシーンをリストアップする
- カメラの設定を運動会に適したものに調整する
プログラムを事前に確認する
運動会当日の写真撮影をスムーズに進めるために、プログラムを事前に見て子どもの出番を確認しましょう。運動会当日は多くの競技が行われるため、プログラムを把握していないと子どもの大切な瞬間を撮り逃す可能性があります。前もって運動会の流れを把握しておけば、心に余裕を持って写真撮影に集中できます。
運動会のプログラムを見ながら、出場種目や競技開始の目安時間を確認しましょう。写真撮影のルールや場所は決められていることが多いため、移動のタイミングも考えておきます。事前に計画を立てておくと、運動会当日に慌てることなく子どもの活躍を写真に収められます。
撮影したい競技やシーンをリストアップする

運動会のプログラムを確認した後は、撮りたい競技やシーンをリストアップしましょう。子どもの頑張る姿はもちろん、競技前後の表情や家族との時間も写真に残しておきたい大切な瞬間です。以下におすすめのシーンを紹介します。
- 徒競走でゴールを目指して一生懸命走る姿
- ダンスや遊戯で楽しそうに踊っている笑顔
- 玉入れで友達と協力している様子
- スタート前の緊張した表情や、ゴール後のほっとした顔
- お弁当を家族で囲んでいる和やかな時間
- 頑張った証のメダルを手にした誇らしげな顔
- 運動会終了後、家族全員で撮る記念写真
運動会で撮影したいシーンを明確にしておくと、リストアップした場面に適したカメラ設定を選べます。
カメラの設定を運動会に適したものに調整する
運動会の写真撮影にはシーンに合った適切なカメラの設定があります。失敗を防いで最高の瞬間を写真に残すために、以下の6つの項目を事前に確認しておきましょう。
- 撮影モード:シャッタースピード優先(S/Tv)で1/500秒以上
- ピント合わせ:コンティニュアスAF(※3)(AF-C)
- フォーカスエリア:トラッキングAF(※4)/ゾーンAF(※5)
- ドライブモード:高速連写
- ISO感度:オート(上限は3200)
- ホワイトバランス:オート(晴天時は太陽光)
カメラの設定を運動会の前日までに済ませておけば、当日は落ち着いて撮影できます。
※3 コンティニュアスAFとは、動く被写体を追い続けてピントを合わせる機能のことです。
※4 トラッキングAFとは、ピントを合わせた被写体を自動で追いかけて焦点を合わせ続ける機能のことです。
※5 ゾーンAFとは、カメラが設定したゾーンの中で動いている被写体にピントを合わせてくれる機能のことです。
運動会の写真撮影の基本テクニック3選

運動会での写真撮影を成功させるにはカメラの設定にコツがあります。以下の3つの基本テクニックを押さえ、運動会で狙いどおりの写真を撮りましょう。
- 連写モードを活用して動きのあるシーンを逃さない
- シャッタースピードを速く設定してブレを防ぐ
- 被写体の動きや表情を捉えやすいアングルを選ぶ
連写モードを活用して動きのあるシーンを逃さない
動きの速い子どもの瞬間を捉えるには連写モードが役立ちます。連写モードを使えば連続して写真を撮影でき、あとから運動会のベストショットを選べます。
連写モードの使い方は簡単で、運動会で撮りたいシーンの少し前からシャッターボタンを押し続けるだけです。徒競走のゴールやダンスの決めポーズといった決定的瞬間は、迷わず連写モードで写真撮影しましょう。
カメラの設定は高速連写がおすすめです。高速連写は運動会の速い動きに対応でき、子どもの決定的な瞬間を写真に撮り逃すリスクが減ります。
シャッタースピードを速く設定してブレを防ぐ

運動会で元気に走り回る子どもの写真をブレずに撮るには、シャッタースピードを速く設定しましょう。シャッタースピードを速くすると一瞬の動きを切り取れるため、ブレを効果的に防げます。
目安としてシャッタースピードは最低でも1/500秒以上、徒競走のような速い動きでは1/1000秒以上に設定してください。撮影モードを「シャッタースピード優先モード(Tv/S)」に設定すれば、カメラが明るさを自動調整してくれるため便利です。
もし写真が暗くなってしまうときは、ISO感度を上げると明るさを補えます。ISO感度をオートにしておけば、カメラが自動で明るさを調整してくれるため運動会の写真撮影に集中できます。
被写体の動きや表情を捉えやすいアングルを選ぶ
写真の印象はアングルによって大きく変わります。カメラの位置を少し工夫するだけで、運動会ならではの特別な一枚が撮れます。運動会では以下のアングルがおすすめです。
- 子ども目線の高さ
- 地面すれすれから見上げるローアングル
- 子どもの真正面
- 走っている姿の斜め前
- 子どもの成長を感じさせる後ろ姿
さまざまな角度から運動会の写真を撮り、子どもの動きや表情を捉えてみてください。
【競技別】運動会の写真撮影テクニック

運動会では競技ごとに写真撮影のテクニックがあります。初心者でもできる簡単なテクニックを使い、以下の競技に取り組む子どものベストな瞬間を写真に収めましょう。
- 徒競走
- ダンス
- 玉入れ
徒競走
徒競走の写真は事前の場所決めと「連写モード」を意識しましょう。おすすめの徒競争の撮影場所はスタート地点やカーブ、ゴール付近です。カメラに不慣れな方は動きの速い被写体に強い「スポーツモード」が簡単でおすすめです。
子どもが走ってきたら、シャッターを押し続けて連写してください。子どもが走る方向にスペースを空ける構図にすると、躍動感のある運動会の写真になります。ローアングルで写真を撮ると、迫力のある1枚に仕上がります。
シャッタースピードを1/1000以上に設定すれば、ブレのない写真撮影が可能です。ゴール後の表情も運動会の思い出になるため、忘れずに撮影しましょう。
ダンス

運動会でダンスの写真を撮るには子どもの立ち位置を事前に確認し、正面の場所を確保しましょう。運動会当日はフォーメーションがわかるように全体を撮影し、ズームで子どものアップ写真を狙います。
ベストショットを撮るコツは、ダンスの「決めポーズ」の瞬間に連写することです。音楽の盛り上がりで見せ場が来るため、タイミングに合わせてボタンを押し続けてください。
ブレを防ぐため、シャッタースピードは1/500秒以上を目安に設定しましょう。三脚で運動会の動画を撮影し、後からベストな場面を写真で切り出せば失敗が少なくおすすめです。
玉入れ
玉入れの写真撮影では子どもの表情と競技全体の両方を捉えることがポイントです。以下のポイントを参考に、臨場感あふれる玉入れの写真を撮りましょう。
- 望遠レンズで子どもに集中し、玉を投げる真剣な表情や笑顔を狙う
- 広角レンズで全体を写し、多くの玉が舞う様子や子どもたちの動きを撮る
- 連写モードで、玉を投げる一連の動作からベストな瞬間を選ぶ
- 子どもと同じ目線か、少し下から見上げる角度でダイナミックに撮る
玉入れが終わった後、勝敗が決まって喜んだり悔しがったりする感情豊かな表情も、運動会の写真に残しておきたい瞬間です。
【天候別】運動会の写真撮影テクニック

運動会の写真撮影は天候によって撮り方を変える必要があります。以下のテクニックを覚えて、どの天気でも最高の思い出を写真に残しましょう。
- 晴天時は露出補正で顔が暗くならないように調整する
- 雨天時は機材の防水対策を行う
晴天時は露出補正で顔が暗くならないように調整する
晴れた日の運動会では強い日差しが原因で、子どもの顔が暗い写真になりがちです。カメラは明るい背景に露出を合わせるため、子どもの顔が「逆光」になります。
逆光の問題を解決するにはカメラの露出補正をプラス(+)側に設定します。「+0.7」から「+1.3」を目安に補正し、液晶モニターで顔の明るさを確認してください。帽子で顔に影ができるときは補正値を少し大きめ(+1.0や+1.3など)に設定すると、表情が写真にはっきりと写ります。
ただし露出を上げすぎると背景が真っ白になる「白飛び」が写真に起きます。顔と背景とのバランスを見ながら露出を設定してください。カメラの測光モードを「スポット測光」に切り替え、子どもの顔に測光点を合わせる方法も運動会の写真撮影では有効です。
雨天時は機材の防水対策を行う
雨の日の運動会の写真撮影にはカメラを水から守る防水対策が欠かせません。カメラやレンズは精密機械のため、雨水が入ると故障の原因になります。雨の日の運動会での防水対策は以下のとおりです。
- カメラ専用のレインカバーを使う
- ビニール袋やシャワーキャップで代用する
- レンズフードでレンズのぬれを防ぐ
- すぐに拭けるタオルを準備しておく
- 雨の中でのレンズ交換は避ける
写真を撮る保護者自身もレインコートを着れば両手が空くため、安全に撮影に集中できます。
運動会の写真撮影後の編集と整理

運動会で撮った写真は少し手を加えるだけで素敵な思い出になります。運動会終了後にできる、簡単な写真の編集と整理の方法を以下に紹介します。
- トリミングや色調補正を行う
- フォトブックやデジタルアルバムを作成する
トリミングや色調補正を行う
運動会で撮影した写真の印象は、トリミングや色調補正で大きく変わります。運動会中に撮影した写真はWi-FiやBluetooth機能でスマホに転送できるため、編集はアプリがおすすめです。写真の調整方法は以下のとおりです。
| 調整方法 | ポイント |
| 写真のカット(トリミング) | 不要な部分をカットし、子どもが目立つようにする。 背景の地面や建物の傾きを直すと、写真が安定した印象になる。 |
| 明るさの調整 | 帽子の影などで暗くなった子どもの顔を明るく補正する。 |
| 色の鮮やかさの調整 | 体操服や青空の色を鮮やかにすると、運動会らしい活気ある雰囲気になる。 |
多くの写真を編集する場合はアプリの「自動編集」や「一括編集」機能を使うと、作業時間を短縮できます。
フォトブックやデジタルアルバムを作成する
撮りっぱなしになりがちな運動会の写真は、家族でいつでも見返せるフォトブックやデジタルアルバムにしましょう。スマホアプリを使えば、テンプレートを選ぶだけで簡単におしゃれな運動会のアルバムが作れます。フォトブックやデジタルアルバムには、以下のような便利な使い方があります。
- AIによる自動レイアウト
- BGM付きスライドショー
作成したアルバムは祖父母へのプレゼントにも最適です。撮影を担当した保護者も写っている写真をアルバムに加えれば、家族の大切な思い出として形に残せます。
事前準備と工夫で運動会の写真を鮮やかに残そう

運動会の写真は事前準備と当日の工夫次第ででき栄えが変わります。必要な機材をそろえて事前にプログラムを確認し、撮影計画を立てましょう。事前に運動会で撮影したい競技やシーンをリストアップし、カメラの設定を調整しておきます。
運動会の写真撮影では連写モードを活用しましょう。シャッタースピードを速く設定するとブレを防げます。子どもの動きや表情を捉えやすいアングルを選べば、躍動感のある最高の瞬間を撮影できます。運動会の撮影後は写真をフォトブックなどにまとめ、素敵な思い出を残してください。


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