写真の撮り方完全ガイド|構図・光・アングルの基本をわかりやすく解説!写真 撮り方

子どもの写真はたくさん撮るけれど、ほとんど同じ構図だったり、自然な笑顔や表情を残せなかったりと悩む人は多くいます。撮影に回ることが多く、自分が映っている写真や動画がほとんどなくて寂しいと感じる人もいます。

子どもの自然な笑顔を残すには、写真をたくさん撮るよりも、撮り方を工夫した方が効果的です。この記事では子どもを魅力的に撮るコツをカメラの基本設定や構図、光の使い方とともに解説します。記事を読めば今より魅力的な写真を撮れるようになります。

素敵な写真を撮るために高価なカメラは必要ありません。自然な表情を撮るには、構図や光に気を配った撮り方を心がけましょう。

目次

写真の撮り方のポイント:機材の準備をする

スムーズに写真を撮るために以下のポイントをチェックしておきましょう。

  • カメラを設定する
  • レンズの種類を選ぶ

カメラを設定する

カメラはオート設定のままでもきれいに撮れますが、設定を少し変えるだけで、写真の印象がぐっと良くなります。子どもの撮影に適したカメラの設定は以下のとおりです。

設定項目ポイントおすすめの設定例
撮影モード背景のぼかし具合を調整できる絞り(F値)優先モード
背景のぼかし背景を大きくぼかすことで主役を際立たせるレンズの開きを大きく設定
ブレ対策(シャッタースピード)動きのある子どもをブレずに撮る1/250秒以上に設定
明るさ(ISO感度)光の量を自動調整して明るく撮るオート
ピント合わせ(AF)顔や瞳に自動でピントを合わせる瞳AF・顔認識AFをオン
撮影方法動きの変化を逃さず捉える連写モードをオン
色合い(ホワイトバランス)室内や夕方でも自然な色味に補正するオート

カメラの設定は一度変えておくと、次回から同じ撮り方で撮影できます。

レンズの種類を選ぶ

カメラのレンズにはそれぞれ得意な撮り方があるため、目的に合わせて以下のように使い分けましょう。

レンズの種類特徴おすすめのシーン
標準ズームレンズ幅広く使える万能タイプで、広角からアップまで対応できる。日常のお出かけや公園遊び
単焦点レンズ背景をふんわりぼかせる。暗い場所でも明るく撮れる。室内や夕方の撮影、雰囲気のある写真
望遠ズームレンズ遠くの被写体を大きく撮れる。運動会や発表会、自然な表情の撮影
広角レンズ広い範囲を一度に写せる。旅行先の風景や室内、集合写真

レンズの特徴を知ると、表現できる写真の幅が広がります。
» 広角レンズとは?選び方や効果的な使い方を詳しく解説

写真の撮り方のポイント:構図の種類を知る

写真がパッとしないと感じるときは、以下の構図を意識するだけで印象が大きく変わります。

  • 三分割構図
  • リーディングライン
  • 日の丸構図
  • 対角構図

三分割構図

三分割構図は写真のバランスを整えて印象を高める基本的な撮影技法です。カメラの画面を縦と横に三分割し、線の交点に被写体を置くと、写真に安定感が生まれて見やすくなります。多くのカメラには撮影時に補助線を表示できるグリッド機能があり、オンにすると簡単に三分割構図を利用できます。

人物を撮るときは顔や目を三分割構図の交点に配置しましょう。体を縦の線に沿わせ、進行方向に余白を残すと視線が自然に集まり、背景の広がりや動きのある雰囲気も表現しやすくなります。

リーディングライン

リーディングラインは道や手すりなどの線を使い、視線を自然に主役へ導く構図です。リーディングラインを取り入れると写真に奥行きが生まれ、物語の一場面のような印象を表現できます。

人の目は写真の中の線を無意識に追うため、リーディングラインがあると視線を被写体に集められます。カメラでリーディングラインを意識して写真を撮るときは、線の手前から奥へ伸びる方向にカメラを向けると効果的です。

公園の小道や海岸の波打ち際、直線の廊下はリーディングラインとして効果的に活用できます。まっすぐ続く道の先に人を立たせて撮ると、未来へ向かって歩き出すような雰囲気のある写真になります。

日の丸構図

日の丸構図は日本の国旗のように被写体を写真の中央に配置する撮り方で、写真を見た瞬間に主題が伝わります。日の丸構図は見せたい表情や姿をストレートに表現でき、主役を引き立てるため、七五三や誕生日などの記念撮影に最適です。

被写体を中央に置くだけでは、写真が単調に見える場合があります。写真に変化をつけたいときや印象的に仕上げたいときは、被写体にピントを合わせて背景をぼかすか、近づいて大きく撮りましょう。まっすぐな道や建物など、左右が対称に見える場所で写真を撮ると全体が整い、すっきりとした印象になります。

対角構図

対角構図は写真に躍動感や奥行きを出したいときに役立つ撮り方で、動く人や乗り物を撮る場面に向いています。対角構図は一見むずかしく感じても、カメラを少し傾けるだけでできる撮り方です。カメラの画面に映る道や建物の線をななめに意識して撮ると写真に動きやスピード感が生まれ、日常の景色も印象的に撮れます。

公園の道や遊具の手すり、建物のライン、走る方向などを画面の対角線に合わせると、写真に奥行きが生まれます。

写真の撮り方のポイント:光を生かす

子どもの表情をより魅力的に写すには、光の使い方を意識することが欠かせません。写真を撮るときは以下のポイントを意識すると、さらに魅力的な写真になります。

  • 自然光を最大限に生かす方法
  • 順光・逆光・サイド光の使い分け
  • フラッシュの効果的な使い方

自然光を最大限に生かす方法

自然光を上手に使うと、子どもの写真が優しい雰囲気に仕上がります。特別な機材がなくても光の向きや場所を少し工夫するだけで、見違えるほど素敵な写真を撮れます。人工の光とは異なり、温かみのある雰囲気を簡単に演出できる点も自然光の魅力です。

自然光は柔らかく、子どものいきいきとした表情や肌の質感を美しく見せてくれます。朝や夕方に撮ると暖かみのある写真になり、室内ではレースカーテン越しの窓際で撮ると光が柔らかくなって表情も優しく写せます。

晴れた日の屋外で自然光を取り入れて写真を撮る場合は、木陰など明るい日陰を選びましょう。強い影を避けて写真を撮ると、自然な表情を捉えられます。表情をはっきり写すには、白い壁や画用紙を顔の近くに置いて光を反射させる撮り方がおすすめです。顔が暗いと感じる場合はカメラの明るさを少し上げましょう。

順光・逆光・サイド光の使い分け

撮りたい写真の雰囲気に合わせて光の向きを使い分けると、仕上がりが大きく変わります。カメラで撮るときに主に使われる光は以下の3種類です。

光の種類特徴・印象おすすめの使い方
順光(じゅんこう)太陽を背にして撮る基本の光で、色や表情を見たまま鮮やかに写せる。明るくはっきりした写真を撮りたいとき。
逆光(ぎゃっこう)被写体の背後から光が当たり、髪が輝いてやわらかな雰囲気になる。優しい印象や幻想的な写真を撮りたいとき。特に夕方の「マジックアワー」は感動的な一枚を撮るチャンス。
サイド光横からの光で立体感が生まれ、顔に自然な陰影ができる。落ち着いた表情を撮りたいときや、室内の窓際で撮るとき。

順光・逆光・サイド光はそれぞれに特徴があるため、撮りたい雰囲気によって使い分けましょう。

フラッシュの効果的な使い方

フラッシュは暗い場所だけでなく、日中の明るい環境でも写真の仕上がりを高める便利な機能です。写真全体を明るくするだけでなく、被写体をくっきり見せたり温かみを加えたりできる点がフラッシュの魅力です。

フラッシュを使うと逆光で顔が暗くなることを防いだり、瞳の中に光を入れて表情をいきいきと見せたりできます。天井や壁にフラッシュの光を反射させれば、室内でも自然な明るさで撮影できます。フラッシュを直接被写体にあてると白っぽくなりやすいため注意しましょう。

暗い場所で撮ると光が足りずに写真がブレやすくなりますが、フラッシュを使うとブレを防げます。明るい場所でフラッシュを補助的に使うと、顔の影や白飛びを抑えて自然な明るさに整えられます。

写真の撮り方のポイント:アングルとポジションを使い分ける

female photographer shooting in the room

印象的な写真を撮るには、以下のポイントを意識すると効果的です。

  • ローポジションの使い方
  • ハイアングルの使い方

ローポジションの使い方

ローポジションで撮ると子どもの表情が生き生きと写り、目線の高さにカメラを構えることで子どもの視点の世界を表現できます。

ローポジションの撮り方は、自然な表情を引き出したいときにも効果的です。見慣れた景色でも低い位置から撮ることで背景がすっきりし、動きに迫力や奥行きが生まれます。カメラを逆さまに持ち、レンズを地面に近づけると、より低い位置から簡単に撮影できます。

ハイアングルの使い方

ハイアングルは被写体を上から見下ろすように撮る方法です。ハイアングルで撮ると子どもの可愛らしい表情を引き出したり、背景をシンプルに見せたりできます。高い位置からカメラを構えると、子どもは自然と見上げる姿勢になり、上目遣いの表情を写せます。

ハイアングルで撮ると背景を床や地面に限定でき、部屋が散らかっていても余計なものを写さずに撮影できる点もメリットです。ハイアングルの撮り方では、上目遣いであどけなさを表現したり、遊んでいる様子を自然に写したりできます。

カメラを高い位置に構えることで広い範囲を写せるため、家族全員を一緒に撮るときにも便利です。

【シーン別】上手な写真の撮り方のコツ4選

上手な写真を撮るには、撮影場面に応じて以下の撮り方を身に付けることが効果的です。

  • ポートレート写真の撮り方
  • スナップ写真の撮り方
  • 風景写真の撮り方
  • 動きのある被写体の撮り方

ポートレート写真の撮り方

ポートレート写真は人物を主役にして魅力的に写す撮り方です。以下のポイントを意識すると、人物をより引き立てた写真を撮れます。

  • 背景をぼかす:絞り(F値)を小さく設定し、表情を際立たせる
  • 目にピントを合わせる:瞳に光が入ると、表情がいきいきと見える
  • 子どもの目線で撮る:カメラを目の高さまで下げると自然で親しみやすい写真になる
  • 自然光を使う:窓際の柔らかい光で、やさしい雰囲気に仕上げる
  • 逆光を生かす:髪がキラキラと輝き、ドラマチックな印象を作る
  • 背景をシンプルにする:ごちゃつきを避け、主役を引き立てる
  • 小道具を使う:お気に入りのおもちゃやシャボン玉で自然な笑顔を引き出す

子どもの表情は一瞬で変わるため連写機能を使ってたくさん撮り、後から最高の瞬間を選ぶ撮り方がおすすめです。

スナップ写真の撮り方

スナップ写真は子どものありのままの姿や、場の雰囲気を写すのに最適な撮り方です。子どもは予測できない動きをするため、以下のポイントを意識すると決定的な瞬間を逃さずに撮れます。

  • 子どもの動きを予測し、笑顔や面白い仕草になる一瞬を先読みして待つ
  • 決定的な瞬間を逃さないよう、ためらわずに連写機能を使う
  • カメラを意識させず、遊びに夢中なときを狙って自然な表情を撮る
  • 場の空気感を伝えるため、背景や周囲の様子も写す
  • 背景をぼかして主役を際立たせたいときは「絞り優先モード」でF値を小さく設定する
  • 歩くシーンでは「シャッタースピード優先モード」で「1/250秒以上」に設定する
  • 目線の高さを子どもに合わせたり、離れた場所からズームで狙ったりしてアングルを工夫する

子どものかしこまったポーズではなく、遊びに夢中になっている日常の一瞬を撮ることで、生き生きとした表情を残せます。

風景写真の撮り方

風景写真はいくつかのポイントを意識するだけで、見たままの感動を表現できます。景色を撮るときは、水平線や地平線が傾くと写真が不安定に見えます。安定感のある写真を撮るには、カメラのグリッド線と水平線を合わせて、まっすぐ構えると効果的です。

広角レンズを使うと広い範囲を写せるため壮大な印象になり、子どもを小さく写すと背景の広がりを強調できます。手前に花や人物を入れて撮ると立体感が生まれるため、写真に奥行きを感じさせたいときに最適な撮り方です。

朝や夕方の柔らかい光を利用して撮ると景色が温かく優しい雰囲気に写ります。青空を多く入れると爽やかに、地面を広く写すと落ち着いた印象になり、空と地面の割合を変えると写真の雰囲気が変わります。

動きのある被写体の撮り方

走り回る子どものような動きのある被写体をブレずに撮るには、カメラの設定が重要です。一瞬のシャッターチャンスを逃さないために、以下のポイントを意識しましょう。

方法内容
シャッタースピード1/500秒以上に設定すると、早い動きでも一時停止したように写せる。
連写モード連続で撮影しておけば、後から最高の瞬間を選べる。
ピント追従機能(AF追従)被写体を自動で追い続けてピントを合わせるため、追いかけっこなどの動きのあるシーンも撮影できる。
置きピン被写体が通る位置(ブランコや滑り台など)にあらかじめピントを合わせることで、動く被写体をタイミングよく撮影できる。
シーンモード「スポーツモード」や「キッズモード」を選ぶだけで、自動で最適な設定になる。

シャッタースピードはゆっくりした動きなら1/250秒以上、速い動きなら1/500秒以上に設定して使い分けましょう。

基本的な写真の撮り方を学んで素敵な家族写真を残そう

難しいテクニックを使わなくても、撮り方のポイントを意識するだけで素敵な写真を撮れます。構図や光の知識を意識すると写真の質が上がり、明るさや雰囲気まで印象的に仕上がります。

ハイアングルで撮ると撮影している人も一緒に写るため、家族全員で思い出を残したい人に最適です。完璧な写真を目指すより、瞬間の笑顔やありのままの姿を楽しんで撮りましょう。写真をプリントして飾れば、家族の温かい思い出がいつまでも心に残る宝物になります。
» 子どもの写真の撮り方で押さえておきたいテクニックを紹介!

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