- 子どもの写真がどれも同じような撮り方になってしまう
- 動き回る子どもの写真がブレてしまう
- せっかく撮ったのにいまいち印象に残らない子どもの写真が多い
子どもの写真を毎日撮っていても「もっと上手に撮っておけばよかった」と後悔することはありませんか?せっかくの子どもとの思い出も写真がうまく撮れないと十分に残せません。この記事では子どもの写真を上手に撮るための基本テクニックや、シーン別の撮影方法をわかりやすく解説します。
記事を読めば子どもとの思い出を感動的な一枚として残せるようになります。子どもの写真を上手に撮るコツは目線の高さや光の向きなど、撮影方法の基本を押さえることです。
子どもの写真を撮る際に押さえておきたい基本テクニック

子どもの写真をうまく撮る基本テクニックは以下のとおりです。
- 子どもの目線の高さで撮影する
- カメラをまっすぐ構えて水平を保つ
- 光の向きを意識して自然な明るさを確保する
- レンズの汚れを確認してクリアな画質を維持する
子どもの目線の高さで撮影する
写真は子どもの目線の高さに合わせて撮影しましょう。大人が立ったまま撮影すると、子どもを見下ろすアングルになってしまいます。子ども目線のアングルで撮影すると子どもが自然に引き立ち、表情豊かな一枚に仕上がります。
写真を撮影する際はしゃがんだり膝をついたりして撮影位置を下げましょう。動き回る子どもを追いかけるときは、自分も一緒に遊びながら撮影すると自然な瞬間を捉えやすくなります。
カメラをまっすぐ構えて水平を保つ
カメラをまっすぐ構えて水平に保つと、写真や動画の質が上がります。カメラが傾いた状態だと地面や建物も傾いてしまい、違和感のある写真になってしまうためです。
両手でカメラをしっかり持ったり、肘をついて持ち手を固定したりするとカメラを水平に保てます。子どもが動いても焦ってシャッターを押さず、画面全体を見て傾きがないか確認しましょう。
光の向きを意識して自然な明るさを確保する

子どもの写真を撮るときは光の向きを意識すると、自然で明るい仕上がりになります。カメラのフラッシュの使用は不自然な影やテカリの原因になるため推奨しません。
「逆光」で撮ると子どもの髪の毛がキラキラと輝き、ふんわりと優しい雰囲気に仕上がります。子どもの顔が暗く写ってしまう場合はカメラの明るさを調整しましょう。「サイド光」は顔に自然な陰影を生み、いきいきとした立体感のある子どもの表情が撮影できます。
室内で子どもを撮るときはレースカーテンに差し込む柔らかい光を利用すると、きれいな一枚に仕上がります。
レンズの汚れを確認してクリアな画質を維持する
きれいな写真を撮るためにレンズが汚れていないか確認する習慣をつけましょう。レンズに指紋や皮脂の汚れが付着していると、白っぽくぼやけた写真になってしまうためです。
レンズを拭くときはメガネ拭きやマイクロファイバークロスを使用しましょう。ティッシュペーパーはレンズを傷つけたり繊維が残ったりする可能性があるため、使用を控えてください。
スマホを使った子どもの写真の撮り方

スマホのカメラは性能が高く、子どもの表情を美しく残せます。スマホを使った子どもの写真の撮り方のポイントは以下のとおりです。
- シャッターを押す前に顔をタッチして焦点を合わせる
- 逆光のシーンではHDRモードを活用する
- 動きのあるシーンでは連写や動画機能を利用する
- スマホアプリで編集してクオリティを上げる
シャッターを押す前に顔をタッチして焦点を合わせる
シャッターを押す前に画面上の子どもの顔をタッチして焦点を合わせましょう。顔に焦点を合わせた撮り方をすると、背景がほどよくぼけて子どもが引き立つためです。
タップした部位に合わせて写真全体の明るさも自動で調整されます。明るさ調整したいときは画面に表示される太陽のマークを指で上下にスライドすると、好みの明るさに設定できます。
逆光のシーンではHDRモードを活用する
逆光のシーンでは「HDRモード」を使えば、自然な明るさで子どもの写真が撮れます。HDRモードとは明るさの違う写真を連続で複数枚撮影し、自動で1枚のきれいな写真に合成する撮り方のことです。
HDRモードを使うことで明るい窓際で遊ぶ子どもの姿や日差しの強い屋外での写真がきれいに撮影できます。多くのスマホでは撮影画面からHDRモードを簡単に設定できるため、逆光でも手間なくきれいな写真が撮れます。
動きのあるシーンでは連写や動画機能を利用する

動きのあるシーンでは連写や動画機能を活用することで子どもの最高の一瞬を逃さずに収められます。子どもの動きはとても速く、いつ最高の表情を見せてくれるか予測できません。
決定的瞬間を絶対に逃したくないときは動画を使った撮り方がおすすめです。撮った動画からベストな一コマを切り出すことで、お気に入りの一枚が手に入るためです。動画撮影は写真では残せない子どもの可愛らしい声や笑い声、場の空気感まで思い出として記録できます。
スマホアプリで編集してクオリティを上げる
撮影した写真や動画はスマホアプリで編集するとクオリティが上がります。最近の編集アプリは専門的な知識が必要ありません。指先一つで誰でも簡単にプロが仕上げたかのような写真や動画を作成できます。
スマホアプリには以下の画像編集機能が備わっています。
- フィルター機能
- 明るさ・彩度調整
- トリミング機能
- 動画編集・BGM追加
- スタンプ・文字入力
- コラージュ作成
画像編集機能を活用すれば撮ったデータを眠らせず、家族で何度も見返したくなる特別な動画を作成できます。
» 初心者向け!魅力的な動画編集をする手順やテクニックを紹介
一眼レフやデジカメを使った子どもの写真の撮り方

一眼レフやデジカメの機能を活用すると、スマホでは撮れない印象的な子どもの写真が撮影できます。一眼レフやデジカメは以下の撮り方を意識しましょう。
- F値を開放して背景をぼかす
- ISO感度を調整して暗い場所でも明るく撮影する
- シャッタースピードを速く設定し、動きを捉える
- ホワイトバランスの調整で色味をコントロールする
» 一眼レフよりスマホの方がきれい?それぞれの違いと適した撮影シーンを解説
F値を開放して背景をぼかす
カメラの「F値」を調整すると背景をぼかせます。F値はレンズが取り込む光の量を調整する「絞り」を示す数字です。F値の数字が小さいほど背景をぼかせます。F値はカメラの撮影モードを「A」や「Av」と書かれた「絞り優先モード」に合わせて設定しましょう。
カメラのピントを子どもの目に合わせると表情がよりいきいきと見えます。子どもと背景が離れているほど、ぼけの効果が強まった撮り方になります。
ISO感度を調整して暗い場所でも明るく撮影する
ISO感度を調整することで暗い場所でも子どもの写真が明るくきれいに撮れます。ISO感度とはカメラが光をどれだけ敏感に感じ取れるかを示す数値のことです。子どもの誕生日会や夕方の公園など光が足りないと感じる場面でも、ISO感度を調整することで写真全体が明るく写ります。
カメラの「オート」設定で写真が暗いと感じた場合、ISO感度の設定を「1600」や「3200」のように少しずつ上げましょう。ISO感度を高く設定しすぎると「ノイズ」と呼ばれるザラつきが出て画質が荒れて見えることがあります。ISO感度の上げすぎには注意しましょう。
シャッタースピードを速く設定し、動きを捉える

シャッタースピード(※)を速く設定することで元気に動き回る子どもの写真をブレずに撮影できます。一眼レフやデジカメの撮り方を「シャッタースピード優先(SまたはTv)」に設定すると、シャッタースピードを自分で決められます。シャッタースピードを短くすると子どもの一瞬の動きも写せるため「被写体ブレ」の防止が可能です。
公園で元気に走り回る子どもを撮るときのシャッタースピードの目安は1/500~1/1000秒以上です。シャッタースピードを速くすると、写真が暗くなることがあります。写真が暗くなった場合はF値を小さくしたり、ISO感度を上げたりして明るさを調整しましょう。
※ シャッタースピードとは、カメラのシャッターが開いている時間の長さのことです
ホワイトバランスの調整で色味をコントロールする
ホワイトバランスを設定することで見たままの自然な色だけでなく、色味を変えて温かい雰囲気の写真に仕上げられます。ホワイトバランスとは写真全体の色味を調整し、白いものをきちんと白く写すための機能です。
基本的にはカメラのモードを「オート(AWB)」に設定しておくことで、自動で最適な色味に調整されます。イメージと違う色味になったときは、手動で設定を変えてみましょう。
室内で写真がオレンジ色っぽくなるときは「電球」モードにすると自然な色合いに近づきます。晴れた日にあえて「曇天」や「日陰」モードで撮ると、夕暮れ時のような優しい雰囲気の撮り方ができます。夕焼けをより赤く写すコツは「太陽光」や「曇天」モードに設定することです。
【シーン別】子どもの写真の撮り方

以下のシーン別に、子どもの写真の撮り方を工夫して最高の一枚を残す方法を解説します。
- 屋内での日常風景
- 公園や自然の中
- 特別な日(誕生日・行事)
屋内での日常風景
屋内の日常風景では子どもがリラックスしやすく、外で見せない自然な表情や仕草が引き出されます。いつもの子どもの姿は写真に収めておく価値があります。
以下のような屋内での子どもの日常風景を撮影してみましょう。
- 遊びに夢中な横顔
- リラックスした表情
- 食事中の口元
- 寝顔や寝相
- 遊んでいる手元
子どもの写真の撮り方を工夫することで、屋内での日常風景が特別な思い出に変わります。
公園や自然の中

公園や自然の中は子どものいきいきとした表情を撮れる絶好の場所です。遊具や草花、虫など子どもの好奇心を刺激するものが公園や自然の中には豊富にあるため、自然な笑顔や真剣な表情を撮影できます。
公園や自然の中では以下のような撮り方をすることで、普段とは一味違う子どもの写真が撮れます。
- 空を大きく入れて開放感を出す
- シャボン玉と一緒に撮って幻想的に仕上げる
- 滑り台で遊ぶ姿を下から撮り躍動感を表現する
- スマホ用三脚とセルフタイマーを使用し、両親も一緒に写る
いつもは撮影に回ることが多いママやパパも、三脚を使って子どもと一緒に写真に映ってみましょう。
特別な日(誕生日・行事)
誕生日や運動会といった特別な日は写真や動画で思い出を残す絶好の機会です。特別な日は一度きりのため、撮りたい瞬間を逃さないよう準備しましょう。子どもだけでなく祖父母や友だちの表情も撮ると、写真にストーリーが生まれます。パパやママも三脚などを使って一緒に写真に写ることで、特別な家族写真を残せます。
特別な日はイベント前に部屋の飾り付けや料理、子どものソロショットなどを撮っておきましょう。プレゼントを開ける瞬間やケーキのろうそくを吹き消す場面は、連写や動画を使った撮り方にすると決定的瞬間を逃しません。
運動会や発表会では事前にプログラムを見て、撮影場面を決めておくと段取りが良くなります。子どもの自然な表情や後ろ姿のショットも加えると、感動的な瞬間を写真に残せます。
» おしゃれな家族写真を撮るための服装や撮影スポットを紹介
子どもの写真を撮る際の注意点

子どもの写真撮影は夢中になりすぎると事故やトラブルを引き起こす可能性があります。子どもの写真を撮る際は以下の点に注意しましょう。
- 安全を確保したうえで撮影する
- プライバシーに配慮する
- 子どもが飽きないように工夫する
安全を確保したうえで撮影する
子どもの写真を撮るときは安全を第一に考えることが大切です。子どものかわいい瞬間を撮ろうと夢中になりすぎると、周りの状況が見えなくなり思わぬ事故につながることがあります。
誤った撮り方による事故を防ぐため、以下のルールを守って子どもを撮影しましょう。
- 子どもから目を離さない
- 安全を最優先する
- 撮影を無理強いしない
- 立ち止まって撮影する
- 安全な場所に機材を設置する
子どもとの楽しい思い出作りが悲しい事故につながらないよう、常に周りの状況を確認して撮影しましょう。
プライバシーに配慮する

子どもの写真を撮る際はプライバシーに配慮しましょう。SNSなどで写真を共有する場合には特に注意が必要です。意図しない形で個人を特定できる情報がSNS上に写り込んでしまう可能性があるためです。
自分や家族、周りの人たちのプライバシーを守るために以下のポイントを意識しましょう。
- 他の子どもが写った写真をSNSへ投稿する際は、保護者の許可を得るかスタンプで顔を隠す
- 制服や名札、家の表札など個人が特定できてしまうものが写らないように注意する
- SNSに写真を投稿する前にスマートフォンの位置情報設定をオフにする
- 学校や商業施設などの撮影が許可されていない場所では撮影しない
子どもが嫌がる場合は無理に撮影せず、気持ちを尊重しましょう。
子どもが飽きないように工夫する
子どもの写真を撮るときは撮影時間が楽しくなるように工夫しましょう。子どもは長い時間じっとしていることが苦手なため、撮影が続くと飽きてしまい自然な表情を引き出せなくなってしまいます。
子どもが飽きずに撮影を続けるには、ゲームなどの遊びを入れた撮り方が効果的です。撮影の終わりをあらかじめ伝えておくと、子どもは集中しやすくなります。子どもにカメラマン役をさせると、楽しんでくれることもあります。
完璧な一枚を求めるよりも、まずは親自身が楽しむ姿勢を子どもに見せましょう。親が楽しむ姿勢は子どもをリラックスさせ、自然でいきいきとした表情を引き出してくれます。
子どもの写真の撮り方を押さえて感動の一枚を撮影しよう

子どもの写真撮影で最も大切なことは「今この瞬間を残したい」という気持ちです。最高の一瞬を収めるためには光の向きやカメラの高さなど、基本的な撮り方を工夫しましょう。難しい編集をしなくても撮影の工夫次第で「見返したくなる写真や動画」は残せます。
子どもの写真は完璧な一枚よりも、お出かけ先や日常の何気ない表情や仕草を捉えた写真の方が、後々かけがえのない宝物になります。三脚を使えばいつもは撮影に回るママやパパも一緒に写真に写れて、家族全員の思い出を残すことが可能です。子どもと一緒に楽しみながら写真を撮り、感動的な一枚を残しましょう。


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